「東芝日曜劇場」としてスタートし、現在も放送が続いているTBS「日曜劇場」。数々の名作を生み出してきた同枠の中から、単発ドラマとして制作された時代劇作品を特集！本作は、山本周五郎原作、隆巴脚本で1971年に放送された作品。佐久間良子の主演で、病身の母を抱え婚期の遅れた娘が本当の幸せをつかむまでを描く。来年には30歳になる独り身のお幸は、貧乏なうえ病気の母を抱えて針仕事で細々と暮らし、母の薬代にも事欠く毎日。そんなお幸に日本橋の足袋屋の主人・嘉兵衛の世話にならないかとの話がきて、彼女は母と2人で妾宅に移り住むことに。嘉兵衛の人柄に段々と魅かれるお幸だが、金や物だけを与えられる関係に辛くなってしまう。ある日、嘉兵衛はお幸にあでやかな振り袖を贈る。30歳にして着る振袖に、「囲い者」であることを思い知らされるお幸だったが、嘉兵衛の本心は…。