主人公と対立する立場でありながらも、惹かれずにはいられない魅力を湛えた美しき悪役たちが登場する作品を特集。6/1(日)は、「座頭市」シリーズ第12作の「座頭市地獄旅」をお届け。勝新太郎演じる居合抜きの達人である盲目の男・市と出会う浪人を、クールな悪役が似合う俳優・成田三樹夫が演じている。本作で成田が演じる浪人・十文字糺は、無類の将棋好きであることから、船上で出会った市と意気投合するのだが、運命のいたずらか、二人は真剣勝負を繰り広げることとなる。互いが正体を明かさないまま、いずれ相まみえる運命を予感しながら築かれる奇妙な友情。その鋭いまなざし、不敵な笑み──。成田の持ち味が存分に生かされた、悪役の醍醐味たっぷりのキャラクターは必見。市（勝）は江ノ島に向かう船のなかで十文字糺と名乗る旅の浪人（成田）と出会い、お互い無類の将棋好きであることから意気投合する。しかし、将棋がらみの殺しがあったことを知り、ある疑念を抱く…。