世界三大スポーツイベントのひとつで、言わずと知れた世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」。今年は、6月29日から7月21日に開催される。7月最初のステージである大会3日目は、集団スプリントが濃厚の平坦ステージ。第4ステージの出発地点はイタリアだが、レース中盤でついにフランス入り!アルプスを舞台とした超級山岳ガリビエ峠（距離23km/平均5.1%）が登場する。コース中央に丘が設定された25kmの個人タイムトライアル（第7ステージ）と翌日の平坦ステージを経て、第1週目の最終日はグラベルステージとなる。トロワを発着地点とする第9ステージは14カ所の未舗装路区間が設定され、その合計距離は32km。白い埃が舞い上がるストラーデビアンケのようなレースが予想され、雨が降ればその難易度は何倍にも跳ね上がる。フランス中北部オルレアンで第1休息日を過ごした選手たちは、ここから一気に南下。今大会初の本格山岳ステージ、山頂フィニッシュが待ち受ける第14ステージは、途中に超級山岳トゥールマレーを越え、サンラリ・スランプラダデ（距離10.6km/平均7.9%）にフィニッシュする。そして第15ステージの超級山岳プラトー・ド・ベイユの山頂にて、第2週目が終了。総合優勝の行方が決まる第3週目の舞台は、アルプス山脈。今大会の最高標高地点となるのがフランスで最も高い舗装路のあるボネット峠（標高2,802m）を越える第19ステージ。頂上から904m地点まで下り、フィニッシュ地点であるイゾラ2000（標高2,024m）の山頂まで再び駆け上がる。今大会のクイーンステージと目されている第20ステージは、スタート直後から3つの山岳を越えて最後はクイヨール峠（距離15.7km/平均7.1%）にフィニッシュする133km。第21ステージは、モナコからニースに向かう34kmの個人タイムトライアル。毎年恒例のパリ・シャンゼリゼでの平坦ステージではなく、個人タイムトライアルで締めくくられるのは1989年大会以来、35年ぶり。最終日での逆転優勝はあるのか!!注目は、大会連覇中のヨナス・ヴィンゲゴー。3連覇を阻む有力候補はレムコ・エヴェネプール、2020、2021年優勝のタデイ・ポガチャル、そして昨季までチームメートだったプリモシュ・ログリッチ。美しいコース、沿道の熱狂的なファン、そしてその中を疾走する選手たち。その全てが世界最高峰!!新たな試みで行われる今年のツールで、栄誉ある“マイヨ・ジョーヌ”をまとい戻ってくるのは果たして誰か!?